Aug,4 PM パンチボール

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8月4日の午後のお話。
一枚目の写真をみて、遠くにダイヤモンドヘッドを望む
きれいな公園と思われた方も多いと思います。
でもなぜか芝生の中に花が手向けられています。何か変ですよね?
そう、ここは国立太平洋記念墓地、通称パンチボール、
戦争で亡くなった方が埋葬されている墓地なのです。

以前、戦没者の追悼が個人の名前を明記するようにしているアメリカと、
あまりにも多い戦死者(日本人全体で約310万人、NHKによる数字)のため、
個人としては追悼できていない日本との対比を述べましたが、
ここでもきちんと個人名が墓標には刻まれ、
その生年月日と亡くなって日にちが書いてあります。
しかし中には"Unknown December 7 1941"という真珠湾攻撃時の
身元不明者の墓標もあり、日本人として心苦しい限りでした。

そして中には日系アメリカ人のみで組織された442部隊の若者の墓標もあり、
みんな22、23歳ぐらいで亡くなっていることがわかり、「自分たちがアメリカ人である
ことを証明するため」に日系人が払った代償の大きさを感じずにはいられませんでした。

墓標も撮影してきたのですが、私は軽々しくネットで公開するのは
ふさわしくないと考えましたので、非公開とすることにしました。

二枚目の写真はパンチボールとそれ以外の敷地との境界の写真です。
サボテンが生えているということは、ここは乾燥地帯なのです。
しかし芝生は青々としています。つまりスプリンクラーで散水することで
芝生を維持している訳です。いわば人工的な環境の墓地なのですが、
映画とかで見たことのあるアメリカの墓地は全てこのような芝生の感じです。
例えここが貿易風とそれを遮る山の為乾燥地帯であり、芝生を植えるには
厳しい環境であったとしても芝生の墓地にするのだな、という
何と言えばいいのでしょう、ある種の「アメリカ文化」を感じました。

三枚目は墓地の中にある建物の中にあった沖縄戦に関する展示です。
この他にも硫黄島朝鮮半島など様々なものがあり、
彼らが死ななければならなかった作戦の実態を知ることで、
厳粛な気持ちにさせられます。

観光という文脈で語られることが多いハワイですが、このようなところもあるのです。