九州訪問記 その9
4月1日の午後肥薩線の吉松駅。
われわれは「はやとの風」を降りて「いさぶろう・しんぺい」に乗りますが、
少し時間があったので途中下車。鉄道の街だけあって駅前にはこんな珍しいカマが。
C55はスポーク動輪が美しいですね。とはいえ、この門鉄デフに違和感を覚えるの
ですが、これって本物なんですかね?なんかあとてとってつけたような気がするのですが。
とはいえ油もさされていて保存状態は良好でした。
さていざ大畑へ。
ここも来るのは約25年ぶりですが、まさかこんなマニアな路線が観光地になろうとは!!
でも観光列車だからこそ、終戦直後に起きた復員兵輸送列車後退事件の慰霊碑の
解説があり、私としてはこのようなある意味暗い歴史をきちんと伝える姿勢に
深く共感したのであります。
そして真幸に着きました。ここではすぐにスイッチバックせず、7分くらいだったかな?
撮影タイムが設けられていて、みんな山中の小駅を楽しんでいました。
でもみなさん、真幸駅なんて何にもないですよ。古い駅だけ。そこに外国人観光客が
ホームで記念撮影なんですからね。インバウンドは東京では爆買というイメージしか
ありませんでしたが、九州では、リピーターが日本の地方を楽しんでいるという
好ましい姿を見ることができて、私としてはとても嬉しい気がしました。
浅草・渋谷・TDL・アウトレット・京都だけ見て帰るのではなく、こんな何気ない
日本の姿を知ってもらえるのは、とても嬉しく思いました。
途中三大車窓と評される区間では停車してくれます。そしてキハ40ですからちゃんと
窓が開くんです!!本当はずっと開けていたかったのですが、閉めてくださいねとの
アナウンスがあって断念。窓の開く列車から風を感じながら車窓の景色を見るのが
今やこの上ない贅沢ですよね。
さてこの日は曇りでしたので、霧島連山は見られませんでしたが、地理屋の私としては
手前の砂防ダムを見て、ひどい地滑り現場だなぁ・・・と思うのでした。
ここは運転士は前に座ったまま。でもちゃんとした車掌が常務していたので、
きっと車掌が後方監視していたのだと思います。一方こちらは「ワンマン」ですから、
アテンダントに監視させるわけにはいかないということなのでしょうかね。
さて矢岳トンネル。かぶりつきで前面展望を楽しみましたが、ずっと25パーミリの勾配。
ここを非力な蒸気機関車で貨物列車を引き上げる苦労は相当なものだったのだろうな・・・。
と思いを馳せました。
桜もそこそこ咲いていて、いやぁ実に良い季節。ゆったりとした時間。最高ですね。
大畑は約25年ぶりかな。当時はサザンクロスだったっけかな?が通ってプッシュプルで
スイッチバックを越えていくのを撮った記憶があるなぁ・・・。
下の写真のガイジンさん。いい時に日本にいらっしゃいましたね。
さて後は人吉に向けて下り勾配を下るだけ、ホームには駅弁の立ち売りをしていたので、
鮎の押し寿司を購入。駅前のここで作っているみたいですね。しかし立派な建物。
ボックスの窓側2席をジュニアと確保しましたが、ここからは通路側にも人が来てほぼ満席。
球磨川の渓谷の美しさにうっとりしながら熊本へ。午後6時頃でしたのでこのまままっすく
宿に行くのももったいないので、駅前からこいつに乗りました。
そして途中でこれに乗り換えて藤崎宮まで行きました。いつか道路の横を走る区間に
行ってみたいですね。私の中学時代の思い出の都営6000系を撮りに!!
この後はアーケード街を散策し、おいしくラーメンをいただき路面電車で水前寺の
宿に向かいました。その電停から何気なく撮った一枚。
もう今はライトアップしていないのかな。熊本、いいところでした。
また行って熊本に泊まってご飯をたべて、お土産買うって形で貢献したいと思います。