遠征・石巻線 その1

以前新聞の書評欄にあり、面白そうだなと思った本が図書館にあったので
借りてきました。佐々涼子著「紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている」 です。
津波災害の絶望的な状況から工場、そして工場が経済的な中核にもなっている
石巻の復興の記録で、諸兄にもお勧めできる本であります。

さて5月30日には東北石巻ラインが開通し、それと同時に石巻線のキハ40系は
なくなるということで、なんとか5月末までに行きたいと思っていたところ、
偶然にも21日の勤務があいたため、「はやぶさ3号」の乗客となりました。

平日の早朝にカメラを持って出かけるのだから・・・といろいろ考え結局引退が
決定したE351を使った中央ライナーを東京駅で撮ることにしました。

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そうそう、今回は7D mark2を使った初めての遠征です。私は基本置きピンで撮るのですが、
それでもピントがしっかり合うなぁという印象を持ちます。また上の写真の紫色も
なかなかよい再現が出来ているのではないかと感じています。

はやぶさ」の指定席はMVで座席を選んで買いました。一番後ろの1号車のE席。
しかし隣りは誰も来ませんでした。A、C、E席にお客さんが座っている程度で、
この時間ほぼ満席となる東海道新幹線との需要数の違いを改めて感じました。

宇都宮から先は320km/hを「国内で」初体験し(だって以前TGVで経験済みだもん)
大宮から仙台までは1時間ちょっと!!仙台といえば「ひばり」「まつしま」そして
夜行寝台急行の「新星」という時間感覚の私としては、まるでワープしているかのように
思えました。

仙台からは東北本線で小牛田へ。この辺りはいつも夜通過していただけなので
昼間の普通列車で通るのは事実上初めてかな?とか考えてると小牛田。
新車が留置され、係員が整備していますね。何か不具合でもあったのでしょうか(笑)。

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しばらくすると上り貨物が入線してきます。ホームからお気楽に撮影。
先に紹介した本の舞台である日本製紙石巻工場が復活したからこそ、この貨物列車が
あるのです。復興に努力された方々に頭がさがる思いです。

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私が乗ったのは気仙沼線柳津行きの単行列車。田園地帯を走ってあっと言う間に前谷地。
左が乗ってきた列車、右が小牛田行きです。画面左端の上り本線に入ってくるものと
カメラを構えていましたが、右端のホームに入線してきました。なるほど、同一ホーム
にすれば乗り換えが楽ですものね。高齢者の利用者が多いローカル線ならではのサービスですね。
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前谷地はとてもよい天気でした。が、歩き出すと風かとても強いことに気づきました。
体を前傾にしないと進めないほどの風です。しかも雲も出てきて晴れたり曇ったりと
露出を決めるのがなかなか面倒です。さて、最初の貨物がやってきました。
この日はここに私も含めて5人のファンが撮影を楽しんでおりました。一人のお兄さんは
朝からここにいるそうで、途中雨に降られたり、まだ何も食べてなかったりと気合
十分でした。おじさんはもうそんなことできません。昔はしてましたけど(笑)。

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上の写真の反対側が、この有名な撮影地。この5月で引退するディーゼルカーと茅葺屋根の
民家をからめて撮ってみました。コンクリートの電柱が邪魔といえば邪魔ですが、ま、
仕方ないでしょう。
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下り貨物が遅れているようで、上り旅客列車を先に発車させました。どうやら湧谷で
交換のようですね。マンガッタンライナーでした。なかなか面白い車両ですね。

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後追い撮影するとこんな感じ。こらこら助手席には入れるんだけどダメだよって
私も昔やりましたけど・・・。

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さて遅れていた貨物がやってきましたが、太陽が雲間に消えてしまいました。
う~ん天気予報が晴れっていうから来たのに・・・。

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石巻線は一時間に一本はDE10の貨物列車がやってきて、四日市がDD天国なのに対して、
ここはまさにDE天国。つぎの列車が来ると太陽が雲に隠れてしまいました。
普段の行いが悪いからなのか・・・。


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海も比較的近いため水田にはカモメが・・・。そうそう一応来るときにここの標高を調べ、
いざという時の避難経路も確認しておきましたよ。まぁ、地理屋さんですからね。

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お腹もすいてきたので近くのコンビニにピットインし強風吹きすさぶあぜ道で立ちながら
カレーライスを食べてまで貨物を待っていたのに、また曇り。しかし列車が近づくとまるで
スポットライトのように機関車の部分だけに光が当たる状態で近づいてきたので、
露出を変えて撮った一枚。後ろのコンテナが日陰に入っているのがわかるはず。

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山の上の雲が怪しいでしょ?そう、この後雨が降ってきまして・・・。体力も気力も尽き果て
駅へと退散し、石巻駅へと移動しました。つづく。