あれから二年たって

東日本大震災から二年が経ちました。
一時は災害情報掲示板的な機能も有していたこのブログですので、
この二年を振り返り、今私が考えている事をまとめてみたいと思います。

1. 地学的なことについて
 1000年に一度の巨大地震でしたので、多数の死者がでるような巨大地震
 激甚な被害が生じる火山の噴火を予測していました。事実、20を越える火山の
 直下では地震が続くなどの不穏なデータも見られましたが、この点については
 今のところ、この予測は完全に外れました。このまま何もない事を祈りますが、
 私は明確な根拠はありませんが、まだ不安ですので、できる範囲での災害への
 備えを、これからも続けて行こうと思っています。

2. 原子力発電について
 自民党政権になって、アメリカの圧力もあってか原発推進となりました。
 失敗から学ばない者をバカというのです。今の我が国はバカではないでしょうか?
 私が原発を嫌悪する理由は多々ありますが、最大の理由は放射能に汚染された
 放射性廃棄物を捨てる場所が決まっていないという事です。電力という恩恵は
 現世代がうけるものの、放射性廃棄物という負の遺産はまだ異議発言権もない
 (だってまだ生まれてもきていないんだもん)将来の世代が引き受ける、
 という構造が納得いきません。将来の日本人のことを考えているのでしょうか?

3. 「風評」被害について
 福島県の農産物が「風評」被害で売れないということが良く言われますが、
 これまでの事故後の対応、そして先日もモニタリングスポットのデータを
 消去する(住民が被曝した事を証明するデータとなるはずなのに・・・)
 といったこれまでの福島県がとってきた行為・判断が信用ならないからです。
 ですから、今は確かに農産物等の放射能検査はしているのでしょうが、
 本当にしているの?データの改ざんがあるのでは?あるいはかつて文部
 科学省が要請したと「言われている」(この部分は確証的な報道はありま
 せん)検査機器のデータ表示の改竄指示(実際より低く出るようにして、
 と要請したといった・・・)などの、これまでの福島県をはじめとする
 行政組織の悪行から推察すると、今行っている検査事態を信用できないの
 です。消費者は商品を選ぶ権利があります。ですから供給者は信用を重ん
 じるのです。国会や文部科学省、そして東京電力の食堂でどうぞ安全な
 農産物を消費していただきたいものです。

4. 大川小学校の教訓
 昨日の午後三時半頃、ちょうどこのころ大川小学校の児童たちが冷たい
 海の中に飲み込まれていったのだなと思いました。どうして裏山に逃げ
 なかったのか?事故を調査した教育委員会が聞き取り調査したメモを
 廃棄するという暴挙に出ましたが、まぁ事なかれ主義が蔓延する役人組織
 ですから、さもありなんという思いです。

 ここで怖い事を予言します。

 四月から東京都教育委員会は大規模災害時には原則として児童・生徒を
 学校に留め置く事にする計画です。会社に勤める保護者も交通機関の混乱
 などを防ぐ為に会社に留まるようにとの方針が出でいます。ですから
 「お子さんは学校がちゃんと保護していますので、どうぞご安心下さい」
 という趣旨で決められたということは理解できますが、これ、平時の発想
 ですね。私が最も恐れる都心部での大規模火災が発生した時に、教員は児童・
 生徒達を安全に避難させる事はできるのでしょうか?無理でしょう。
 もっとも都心部での大規模火災が発生した時に、適切な避難行動をとること
 は、誰にとっても難しい事だと思いますが、その責任を学校が負う事になるのです。
 教員は教育についてのプロでしょうが、災害、防災のプロではありません。
 適切な判断をする事までは期待できないでしょう。学校はできる限りの事を
 するでしょうが、不幸にして学校の指示によって多くの児童・生徒が焼死する
 という悲劇がでるのではないかと不安に思ってしまうのです。

 もっともこれについては何をどうやっても上手くいきません。
 火災の危険性のある都市部に住まないという選択肢以外にありません。
 ですので、いつ起こるかわからない大規模災害と都市部に生活する事の
 メリットを天秤にかけて、どこに住むかを保護者が決断するしかないのです。
 
 防災のため地域のお年寄りの名簿を・・・個人情報ですので・・・
 といった、いったい誰を守る為の法律なのだといった事が多々ありました。
 過度のコンプライアンスによってがんじがらめになっていて、本来の能力を
 発揮できない組織・人物がたくさんいるのではないでしょうか?
 
 被災地に関しては大胆な時限立法を成立させ、全員の許諾がなくても再開発
 できる、という事にしていかないと、ただ衰退していくのを座してみるだけ
 になってしまうのではないでしょうか。

 これについてはまた今度じっくり考えを文にまとめてみたいと思います。

 とりあえず今日のところはここまでとします。
 まだ考えなければならない事が多数ありますが・・・。