オユを見てきました。
先日鉄道愛好家の皆さまと一緒に国立に保存されている、オユを見学してきました。
私の友人には鉄道郵便に極めて詳しい人物がおり、いろいろと鉄道郵便の話は
聞いてきましたが、見学した後の今、もう一度聞いてみたいなぁと思うことが
多々ありました。当然のことながら郵便車は郵政省の職員が乗務する車両ですので、
その内部は写真で見たことはあっても、実は私は初めての経験。
いろいろと勉強になり、そしてかつての鉄道郵便事業に興味を持ちました。
これが郵便車オユ10です。国立の郵政大学校内に保存されています。
守衛さんにオユ見学の旨申告し、記帳すれば見学できます。ただ、見学の場合、
休憩中の守衛さんに出て来てもらって鍵を開けてもらうことになるので、
見学の方はその点ご配慮をお願いしますね。
屋根の下で保存されていますので、腐食等もほとんどなく、保存状態は良好です。
オユ10は途中で冷房改造されています。上の写真でクーラーが二つちょこっと見えている
ハズです。しかし旧型客車の編成の場合電源車がありませんから、このクーラーの電源を
確保する必要があります。そこで上の写真の郵便マークの下の床下部分に発電機を装着
しているのですね。その拡大写真が以下のもの。
これがディーゼル?発電機です。この時同行したファン氏が「ちゃんと防振ゴムを
挟んでいますね」と教えて下さいました。私はまったく気づいていなかったので、
大変勉強になりました。床下に装備している発電機など、まじまじと見たことがなかったのですが、
その取り付け方法が今すごく気になってしまっています。こんど富士急で保存されている
スハネフを見に行こうかな?
で、車内はこのように振動の最も少ない車両中央部が仕分けセクションになっています。
はがきや封書を仕分ける訳ですから、窓を開けるなんてことは出来ません。
冷房のなかった時代の労働環境はさぞや・・・と思われます。
しかし明かり取りの磨りガラスや、仕分け棚のところに追加で取り付けられている
照明など、労働環境の改善もはかられているところは注目です。
上の写真の消火器が置いてある先のセクションは休憩スペースになっていて、画面右側に
ベンチシート。左側はトイレが設置され、そのトイレの前にはこんな懐かしいものが・・・
おお、これはキャノンの新しいコンパクトデジカメ撮ったからかちゃんとタテでも
大丈夫ですね。はい、冷水機です。水回りという点では合理的な設計ですよね。
仕分け室で気になっていたのが、この上の蜂の巣のような装置。ダクトが床下に繋がって
いるので、排気装置?とおもって「これなんだか皆さんご存知ですか?」とまわりの方に
聞いたところドクターS氏が、これは集塵装置ですよ、郵袋をここで開けるんですが
埃が舞うんですね。でも窓も開けられないのでこれがついたんです。との極めて的確な
答と氏の知識の深さに感じ入った次第でありました。
ではダクトがどうなっているのか気になりますよね?そこで外で写真を撮ったのが以下のもの。
ありゃ、撮ってませんでした・・・。失礼トイレの配水管を撮っただけでした。失礼しました。
これだけ完璧に保存しているのでケチは付けたくはないのですが、オユ102555のフォントを
ちゃんと国鉄フォントにしてほしいなぁ・・・。
この後は立川の沖縄料理屋で懇親会を行い、いろいろと鉄分の濃い話をして参りました。