Seattle part1

シアトルはアメリカ本土の北西端、アメリカの左上の方にあると言った方が
わかりやすいでしょうか。イチローのおかげでシアトル・マリナーズの本拠地として
日本でも馴染みになりましたね。他の名物はスタバ本店とマイクロソフトの本社
そしてボーイングの工場がある街です。人口は八王子市をやや上回る60万ほど。

ここは沖合を寒流が流れ、北緯47度と稚内より北の緯度ですので寒く、しかもこの季節は
すっきりしない天気でもあり、最高気温は10℃をやや上回る程度と暗く寒い天気でした。
毎日雨が降っていましたが、日本のような降り方ではなく、時々しとしととという感じ。
ですから多くの人はフードを被るだけで傘をさしている人はあまり見かけませんでした。
小雨ですので、こどもたちもフードを被って校庭で遊んでいました。

さてシアトルではまず私立学校を見学しました。
持続可能な発展を建物全体で学べるようになっており、理想的な環境でありました。
下の写真のように雨水の利用もしっかりなされており、タンクに葉っぱなどが
入らないように樋に「砂防ダム」的なしきりがあったり、タンクの入り口には
網が設置されていました。

イメージ 1

他にも雨水が教室の床に作られた小川を流れ、それが植物の栽培に利用されていたり、
断熱材としてジーンズのお古を利用していました。また、当然のことながらカリキュラムも
工夫されており、なかなか素晴らしい取り組みでありました。
また、iPadを利用してイモムシを実際に描いてみようという授業もありました。

イメージ 2

事なかれ主義と悪しき官僚制度がやる気のある人々の意欲を削いでいる日本の教育行政下では
このような光景はぜったいにみられないものだと思いましたね(猛毒)。でも少しだけ
日本の教育委員会を擁護すれば、この学校、年間の学費は200万円程度の学校なんです。
だからお金さえあれば日本の公立学校でも出来るのかもしれませんね。

でも今の教育委員会だったら折角IPad買ったのに、盗難防止のためワイヤーで固定せよ、
使用時は書面で申請し、使用後は個人情報の消去を確認の上、教頭が管理する鍵を受け取り
施錠せよ、といって行政手続きとしては正しいものの、使い勝手を悪くし、
結局誰も使わなくなるだろう(笑)という予想に1万カノッサかけてもいいです。

イメージ 3

と、日本の制度疲労に罵詈雑言を浴びせた後は、この部屋の写真です。
これは「ドラマ」の授業で使う専用の部屋で、衣装や舞台装置が充実していました。
すごいなぁ・・・と感嘆していましたが、あっ日本でも学芸会があるよね、と
考え直しました。ただ、担当の教員はドラマの授業をつうじて自己表現力の育成を
はかると言っていたのが印象的でした。アメリカの教育は「自己主張」という
キーワードで貫かれている?とこの段階では感じておりました。

イメージ 4

これは先生の執務室なのですが、いいですねぇ。
左の女性は確かなアフガンの女性ではなかったか?そして意外にも学校でのMac比率が高い
ことにも驚きました。日本ではWindowsですからね。


イメージ 5

この学校のベランダから写した光景です。きれいな町並みですよね。高級住宅街です。
アメリカって貧富の格差がすごいな。やっぱり日本は一億層中流という社会の方が
安心できる社会なんじゃないかな、アメリカの負の側面は真似したくない。
でも、経済が低迷し全員を中流にすることは出来ない。私はワークシェアリングなど
考えてもいいのではないかなぁ・・・と思っているのですが、アメリカ人がこの話
を聞いたら「社会主義?」という反応を示すかもしれませんね。