つくばで用事があったので

夏に行う仕事がらみの研究会の打合せをしに筑波の某研究施設に行ってきました。
出張が認められないので、年休で交通費も基本自腹・・・まったく!!

なものですから、ただまっすぐ行って打合せして帰ってくるのでは、癪に触ります。
18キップ使って神立あたりでスーパーひたちでも撮りに行くかなぁ。
でもまだ本格的にTX(つくばエクスプレス)に乗った事ないから、乗りつぶし
兼ねるかなぁ・・・でもTX初乗車だけではつまらないなぁ・・・

といろいろと考えていたところ、関東鉄道で旧国鉄のキハ30が運転していると
知りました。なんと基本的に毎日水海道~下館間を走っているというのですから、
まさに動態保存といえましょう。このような粋な計らいをしている関東鉄道です。
これは乗りに行かなければなりません。しかも3月は秋葉原~つくばの往復運賃で
1日乗り放題となる「TX!1日乗り放題きっぷ」を売っており、好都合でした。

秋葉原で快速のボックスシートを確保し、噂に聞いていた高速運転を堪能しました。
北千住~南流山が11分というのは、革命的な事だなと今さらながら思いました。

さて、守谷で関東鉄道に乗り換えます。非電化複線という関東ではここだけの線路に
興奮し、15分間隔程度の高頻度運転に感心しているうちに水海道に到着。関東鉄道
ウェブサイトで無料のレンタサイクルがある事を確認していたので、早速駅でレンタル。
比較的整備された3段変速のミニサイクルでした。この後に観光案内所に地図を
もらいに行き、そこでも自転車を貸し出している事を知りましたが、整備状態は・・・
という感じでありました。

タンコロのキハ30通過までまだ1時間ほどありましたので、一切の基礎知識なく
水海道を散策。なるほど鬼怒川の水運の中継点として河岸として発達し、川沿いの
街が明治初期に発達、その後1913年に鉄道が開通して駅前が発展、そして現在は
バイパス沿いのロードサイドショップが車の客を集め、駅前商店街はシャッター
通り化し、川沿いの河岸のにぎわいの面影すら・・・という感じ。しかも駅前の
元ゲーセンかバチンコ屋とおぼしき建物はブラジル人(スペイン語ポルトガル語
私には判別不可)向けのショップになっているという、典型的な衰退傾向の(失礼)
地方都市でありました。

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河岸の繁栄の面影を煉瓦作りの倉庫に感じとりました。画面やや左の自転車が今回お借りした
自転車。重宝しました。と、歴史散歩をしていたら通過20分前、こりゃいかんと自転車を
駆って事前にネットの地図で確認しておいた田園地帯へ。田園風景の中の1両編成の列車
というのは案外と構図に困るのですが、なかなか雰囲気の良い木があったので、それを
アクセントとしてこんな感じでまとめてみました。

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あまりにも絵はがき的な写真と言えばそうですが、まぁよしとします。
首都圏色(この言葉も死語?)のキハ30なんて八高線で嫌という程見てきましたが、
いやいや、こうして見るとなかなかよい車両ではないですか。大好きなホロもついていて
大満足です。

この後水海道の市街地を自転車でまた散策しました。写真には撮りませんでしたが、
日中戦争に軍馬を供出した馬の馬頭観音があったり、神社の前にはこんな忠魂碑があったりと、
日本という国が全国から人々を戦地に送り込んでいたことを改めて感じ取った次第です。

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河岸の面影を探して鬼怒川に沿って自転車走らせていたところ、こんな神社を発見。

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鳥居には「崩れるかもしれないから近づくな」との張り紙もあり、やや荒れていますが、
右手は鬼怒川の土手です。多くの船頭が安全を祈願した事でしょう。
さて、次のお目当ての地は水海道駅の南に位置するここです。

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金網があるので、レンタサイクルの荷台を脚立代わりにして撮影したのが以下のもの。
端から見れば怪しい人物にみえたことでしょう。

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きれいな状態ですね。千葉の某鉄道の社長さんが買おうかなぁ・・・とかブログで言っている
のは、この車両かな?

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真ん中の車両、今調べてみたらキハ20、キハ17の車体更新車だったんですね。
エンジン音を是非とも聞きたいものです。

でもって、以前趣味誌で見た事のある映画ロケ用に京浜東北線色に塗った車両がまだ
留置されていました。当初は、キハ35にスカイブルーは似合わないだろうと思っていましたが、
なんのなんの、なかなかよいものでしたよ。

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ね?なかなか似合ってますよね?ところで運転台の上の電圧計測器(?)みたいなものは無線?

ということで、ついでに寄ってみた水海道ですが、鉄分もたっぷり、地理的歴史的な成分も
たっぷりで、年休自腹の仕事でしたが、これでもとをとったなという感じが致しました。

この後はTXのデッドセクションを初体験し、自動運転故まったく運転士は操作なし。
当然の事ながらMGが止まって車内灯が消えるという事もなく、多くの乗客は
デッドセクションなんて知らないんだろうなぁ・・・と思いました。

筑波の某施設は地理屋としては大変面白いものでした。お借りするホールの名前が
和達ホールとなっており、「ベニオフホールはないの?」と思ったものでありました。
このネタ、地学履修者しかわからないでしょうね。