ダムからYKKへ

黒部川のダムというと、先日行った黒部ダムが有名ですが、水文学をかじったことが
ある人間なら出し平ダムを知らない者はいないでしょう。ダムはいろいろと
問題がありますが、そのうちの一つにダム湖湖底への堆積砂があります。
上流から流れてきた土砂がたまってしまうため、ダムとしての機能、
例えば洪水防止能力が低下してしまうのです。

そこで下の写真の「出し平ダム」は日本で初めて排砂用のケートを設けたのです。
これは黒部峡谷鉄道の車内から撮ったものです。

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ところが・・・その最初の排砂実験は運用から六年後(だったかな?)に行ったのですが、
排砂ゲートを空けてみると、ダム湖の湖底に堆積していた堆積物はヘドロ化しており、
黒部川を結果として汚し、裁判沙汰となってしまいました。
現在は1年に一回(かな?)行っているのでヘドロ化することもなく、
大旨順調にいっているやに聞いております。

なわけで宇奈月温泉で昼を食べて、車庫を見学したあと、宇奈月ダムに行ってきました。
そこで撮影禁止だったのかなぁ・・・良く確認しなかったのですが、展示館に
興味深い写真が展示してあったので、それをご披露いたします。

まずは連携排砂について、大人用の説明もあったのですが、
コッチの方が断然分かりやすいです。比較してみましょうか?下が大人用です。
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上が子ども用、下が大人用です。
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排砂実験ってどんな感じなんだろう?と思っていると、
「はい、こんな感じですよ」という写真がありましたので・・・
(撮影禁止だったかなぁ・・・?)凄い迫力ですね!!
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という感じで排砂するとダム湖は干上がるわけで、その状態をダム湖の上流から
撮ったのが以下の写真の上、下の下は普段の姿。これは分かりやすい展示ですね。

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子どもコーナーには、こんな絵があったのですが、皆さんだったらどこに注目します?

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水文学とか地理をやった人だったら「うわ、霞堤じゃん!!」って反応するはず。
堤防がわざと切られているでしょ?しかも水流と逆方向だから、洪水時はここから
ゆっくりと水があふれて行く訳。災害を「いなす」古来からの知恵なんですね。

まぁ、霞堤があればダムは要らない!!という主張も聞こえてきますが・・・
それだけでは難しいのでは?と私は思います。

ダムの堰堤からはちょうど黒部峡谷鉄道の列車が見えました。重連で勾配を
登って行きます。電気機関車が客車を重連で牽引するのですからしびれます。

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さて次はYKKの見学に向います。途中の公園?にはこんな保存機関車がありました。

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YKKは撮影禁止でしたので、画像はありません。私はどうしてファスナーメーカーが
サッシなどの建材にも手を伸ばしたのかが知りたかったのですが、その疑問が解決して
すっきり。要するにファスナーがらみでアルミニウムの押し出し機を購入したんだけど
その機械でアルミサッシを作ってみました(あまりにザックリとした解説ですが・・・)
ということでした。

でその後は湧き水で有名な生地に行きましたが、その報告はまた別の機会に。