逆転の発想

有能な人物は窮地にあってもそこからの逆転を狙う。
先にも伊勢湾台風の大災害を契機に改軌を行い、大阪~名古屋間の直通運転を
実現させた近鉄もそうですし、かつてのNHKプロジェクトXのストーリーは
たいていこういった窮地からの逆転満塁ホームランが多かった。
今回震災後初めてこの手の「ホームラン」を二つ知り得たのでご紹介します。

まずは有能な政治家から。
放射能で汚染された耕地でバイオ燃料の作付けとは素晴らしい発想です。
当然これからの会社破綻後(私の予測)の「新東京電力」(私の仮称)の社用車や
役所などの公用車はバイオ燃料配合のガソリンで動くエンジン搭載車にしていけばよい。
事実、ブラジルはオイルショック後、日本やフランスのように原子力を導入せず、
「サトウキビ」から作ったバイオ燃料バイオエタノール)を導入し、現在定着している。
日本もその気運が高まっていたのだが、最近尻すぼみでありました。
エタノールとはアルコールなので、日本でもビール会社とか焼酎を作っている
○○醗酵などの会社が技術は持っているのです。足りないのは政府の誘導と、
石油会社の説得でしょう。

現在日本の遊休農地の総面積は埼玉県の面積に匹敵している。なんともったいない・・・。
そこでバイオ燃料を栽培し、被災者を優先的に雇用しバイオ燃料を作る。
その際、「福島産」の燃料には税金が軽減されるという優遇策はどうだろう?


続いては民宿の上に乗っかった遊覧船。
私も当初、危ないから解体すべしと考えていましたが、残して観光スポットにする
というアイデアツイッターで知り、ただただ脱帽。

あまり知られていないのですが、ジオパークというものがあります。
「地球の活動の遺産を見所とする自然の公園」というものなんです。
私も昨年九月に有珠山ジオパークに行ってきました。
そこでは2000年の有珠山の噴火で破壊されたお菓子工場を間近で見ることができ、
地殻変動のものすごさを実感することができました。
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また、立て替えたばかりだったのに、土石流が流れ込んで中がめちゃくちゃになってしまった
町営温泉の建物などが残されており、土石流のパワーに圧倒されました。
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今回の大津波はまさに「地球の活動」ですので、あの民宿の上の船をそのまま保存し、
恐ろしい津波の記憶を風化させないこと、そして観光の目玉とすることは良いアイデア
なのではないかと思いました。