ダメダメな対応への既視感
以前にも既視感ということで旧日本軍と現在のダメダメな政府の対応の比較を
述べましたが、池田信夫氏もブログで同じ意見をお持ちのようです。
池田氏がそこで紹介されている「失敗の本質」という本。これを読んでみると、
いかに戦前の軍隊の「上層部」がダメであったかがよくわかります。
アメリカの物量に負けたというのもある面正しいのですが、これを読むと、
日本軍は組織として負けるべくして負けたといってもいいのではないかと思えます。
(平時の価値観と非常時の価値観のシフトと私が言ってきたのはこの本からの知識です。)
日本が軍隊という究極の官僚制の弊害に真摯に向き合わず、その悪しき弊害を
克服できないまま現在に至っていることがわかのます。
例えばこの報道。国難に即してこんなアホなことやっているのかと・・・
服装が乱れた生徒を入試で落として何が悪いのか、全く理解できない。
「入試要項にないから」というのが理由なのだが、入試の時にきちんとした
格好をするのはそんなの常識でしょうが。その常識的なことを
「文書化して徹底していないから」という「役人的論理」で当時の校長を断罪するのは
愚挙というか、あきれてものが言えない。
に向かう大和の中である士官はこうつぶやきます。
「進歩のない者は決して勝たない。負けて目覚めることが最上の道だ。・・・
負けて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるか。今目覚めずしていつ救われるか
俺たちはその先導になるのだ。日本の新生にさきがけて散る。まさに本望じゃないか」
このように無念の思いで死んで行った戦没者が今、あの時と同じ失敗を繰り返している
日本をみてどう思うのでしょうか?(戦没者にとりわけ関心が高くなったのは、このプログの
古くからの読者はお分かりのように、パールハーバー・ワークショップ以来です。)
私たちは歴史「から」何も学んでいないのではないか?
今は非常時ですが、既に多くの方はもう危機が去ったと「思いたいので」、
そう思っているようです。「仮に」現在が平時ならば、そんな日常の組織の
悪しき弊害については「踊る大捜査線に学ぶ組織論入門」をお勧めします。